大雪山縦走(2日目)

7/16、大雪山縦走トレイル2日目

朝は適当に起床としていた。
4時頃にはみんな目が覚め準備開始。
5時過ぎに出発となった。

稜線まで出て天気予報を確認すると、8時から降雨の予報だった。
ただし降雨量は多くない。
そして青空もちらほら出ているので天気は好転しそうな気がしていた。

五色岳、化雲岳と順調に進む。
このあたりが大雪で一番花が群生していて写真をとるのに忙しい。
さらにすすむとトムラウシ山の雄姿が見えてきた。
ロックガーデンの手前で十勝連峰方面から縦走してきた山仲間に遭遇。
エールを交換して先に進む。
トムラウシ山に着くころには雲も薄くなったりしていてこの先の縦走も楽しめそうだと思っていた。

トムラウシ山を登頂し、先に進むと三川台の手前で雨が降り出してきた。
雨だけならまだしも雷も鳴っていた、そして近い。
ここから先の縦走路は隠れるところが全くない。
エスケープするならここしかない。
宿泊予定地の上ホロ避難小屋で合流予定だったSさん(登りだす前)と連絡が取れ、十勝岳方面も豪雨のようだった。
連絡をとると、三川台の登山口まで迎えに来てくれるという。
本当にありがたい。
ここで残念ながら満場一致でエスケープすることにした。

エスケープルートは山と高原地図には途中まで記載があるものの、国土地理院の地形図には記載がない。
そしてメンバーの誰もが歩いたことがない道で、緊張する。
が、踏み跡はしっかりしていて迷うことなく歩くことができた。
思いのほか景色も良く、三川台-オプタテシケの縦走路よりも快適なんじゃないか?と思うほどだった。
ただ雨は強く登山道は川状態で、雷鳴も鳴り響く中の下山だった。
気温は高めで雨が暖かいのが救いだった。

そして下山口(だったはず)の林道に到着するも林道が崩壊していてとても車で走れる状態ではなかった。
どうやら昨年の台風で林道が破壊されてしまったらしい。
2013年までの記録では問題なく使えていた林道が跡形もなかった。
予想外の荒れた林道歩きがさらに6kmほど続き、ようやく車が入れる場所にたどりつくとSさんが迎えに来てくれていた。
本当にありがたい。
エスケープに5時間近くかかってしまった。

今考えてもあの時の判断は正しかったと思う。
天気予報ではあの豪雨と雷は予想できず、登山していたことも仕方ないことだと思う。
南沼キャンプ指定地まで戻り停滞、という選択肢もあるにはあったが、翌日以降の行程と南沼キャンプ指定地も吹きさらしに近いことを考えると下山がベストだったと思う。

その後は車を回収し札幌で反省会。
そして翌日の樽前トレイルと続いた。

おはりんにとっては十勝連峰は来年以降の楽しみということにしてもらった。
大雪山をずいぶんと気に入ったようで、年一回は北海道に遊びに来たいと言ってくれた。
アテンドは成功だったとおもう。

Hokkaido Yetiのチーム練習としても、長時間行動、ビバーク、悪天候の対処などなどいろんな経験が積めてよかったと思う。
お盆には同じメンバー+ゲストを加えて南アルプス周辺で練習予定。
それまでにさらに準備を進めていきたい。

19598674_1444972675591244_4205961530279186627_n.jpg
ヒサゴ沼手前の花畑

20139756_1403763736408139_4859116661847449681_n (1)
おはりんもるんるん歩き

19989698_10159170132195089_8245673143939606166_n (1)
雲にかすむトムラウシ山

20106241_1403764143074765_748352126657608770_n.jpg
山仲間とバッタリ

20139881_10159170154480089_3280156479435991247_n.jpg
ロックガーデンを進む

20031682_10159162583605089_508955181492250676_n.jpg
トムラウシ山頂

19990480_1444972845591227_5743320235858900349_n.jpg
雨のエスケープルート、意外と景色がよい

20106271_1344033879048679_3537030331982045400_n.jpg
回収されて安堵(ほんとは全然元気だった)

20046426_1403695206414992_3517164873795934958_n.jpg
Sさん、ありがとう!

大雪山縦走(1日目)

7/15、大雪山縦走トレイル1日目

大町桂月は言った、「富士山に登って山の高さを知れ、大雪山に登って山の大きさを知れ」。
これは誰もが日本一の高さと知る富士山がメインではなく大雪山の広さを表す言葉だ。
そして、大雪山の広さを知るには旭岳を登るだけではなく、縦走するのが一番わかる。
なにしろ旭岳は大雪山系(北海道)の最高峰ではあるものの、大雪山の玄関口でしかない。
大雪山のアイヌ名はカムイミンタラ=神々の遊ぶ庭だ。
その玄関までいってそのまま帰るなんてもったいない。

前置きが長くなりすぎたが、今回はPTLへのチーム練習だ。
北海道で楽しく長時間山歩きするには大雪山が最もふさわしい。
今回はおはりんも緊急参戦。
おはりんは大雪山初登山だ。

当初計画は旭岳ロープウェイ口から登りお鉢平をぐるっと回って主だったピークを登り忠別避難小屋前でビバーク、その後はトムラウシ、十勝岳を経て上ホロ避難小屋前でビバークし、富良野岳を経由して十勝岳温泉に下山予定だった。

天気は晴れのち薄曇りで申し分ない。
6時過ぎに登山開始し順調に旭岳までは登る。
そこからはじまるお鉢巡りからは写真撮影や遊びが入って全然進まない。。。
これもこのメンバーなら想定通り。
おはりんは初めて歩く大雪山の景色に喜びっぱなしだ。
北鎮岳-黒岳-赤岳-白雲岳など主だったピークをすべて登り、赤石川を渡渉しと大雪山北部を満喫した。
ちょうど花の季節でもあり、いろんな花が咲き誇りそれがいつまでも続くまさに楽園だった。

夕方にキャンプ予定地の忠別小屋に到着。
ささっと宿泊の準備をして、軽く宴会をして就寝。
あまり寝ていなかったのですぐに眠りに落ちた。

20106292_1403751756409337_4227629415509345433_n.jpg
まずは一座目、旭岳も目指す

20046442_1403752139742632_1418419197720670479_n.jpg
旭岳山頂直前

20108427_1403752236409289_9021867195986939045_n.jpg
山頂にて

20106314_1403752319742614_7167406068811471435_n.jpg
みんな揃って山と道MINI2

20106704_1444964945592017_7287785726621426424_n.jpg
旭岳の裏は雪渓下り

20155608_1403752433075936_4256019695122468978_n.jpg
お鉢平はお花畑だ

20156161_1403751996409313_4344116146851561988_n.jpg
いろんな花が咲き乱れていた

20032127_1403753759742470_5134272984422243656_n.jpg
赤石川の渡渉。大雪山縦走のハイライトのひとつ

20106321_1444967758925069_3532326072504202407_n.jpg
北海岳のあたりかな?楽しすぎて進まない

20046425_1403754316409081_462193571911461153_n.jpg
白雲岳をめざす一行

20031567_10159170118665089_5611939762226190532_n.jpg
白雲岳山頂より。ゼブラの旭岳

富士山大滑降 詳細版

5月6日にみさごさんと富士山の吉田大沢を滑ってきた。
その詳細版。

富士山滑降はこれで3回目となる。
1度目は3年前のGWで、カチカチの斜面に歯が立たず7合目付近で撤退。
2度目も3年前の5月下旬。このときは晴天に恵まれ、剣ヶ峰を踏みテレマークスキーでお釜滑降まで果たせた。

今年も雪の状態を考えると5月下旬と考えていたが、みさごさんの都合や雪の少なさからGWにチャレンジすることにした。
日程的には5/6 or 7だったが、天気予報から6日に決定。
6日の天気は11時ごろから崩れてくる予報だったので、早期決着が必須だった。
しかしながらこの時期の富士山は気温が氷点下を行き来し、斜面がカチカチに氷化しやすく早すぎても危険だ。
ということで、日の出とともに行動開始の午前5時出発とし、下山は遅くとも10時開始という設定にした。

5:10 スバルラインの5合目駐車場(標高約2300m)発、ほぼ予定通りだった。
あいにく快晴とはいかないが高曇りで視界は良好。
登山道を歩くが3年前の5月下旬より雪が少なく、歩きパートが多そうだった。

5:30ごろ 吉田登山道に合流する。雪が少なく夏道を辿ることにする。

6:30ごろ 7合目、標高2800mあたり到達。雪がつながってくるが固く、アイゼンを装着する。
登るにつれて傾斜が徐々に増してくる。
もっと息切れするかとも思ったが前日まで八ヶ岳の2000m付近で行動していたおかげか高山病の兆候はなかった。それでもゆっくり、 着実に登る。3300m付近から風も出てきていた。

9:30ごろ 吉田口登山道の頂上に到着。富士山頂は人も見当たらず自分たちだけの物だった。
山頂からお釜への崖には氷瀑がものすごい迫力で落ちている。最高地点の剣ヶ峰も見えていたが天気予報から考えたタイムリミットと、今年の残雪ではお釜滑降ができなさそうなことから下山を選択。
一通り記念撮影をして下山の準備開始。
下を見ると数名の登山者やスキーヤーが登ってきている。

ここからが本番だ。
山頂付近の雪は、ピッケルも容易に刺さらないほど固く、スキーへ装備変更する時は緊張感がある。
それでもスキーを装着し、斜面に立ってしまえばいける感じがした。
滑る斜面は障害物もなく、斜面の先には広い富士山の裾野が広がっている。

そして自分が先にドロップ。
やはり固いが太陽のおかげで斜面が緩んできている。
最初は慎重に、そして3500m付近でエッジが利いた。
ここまで下れば安全圏だ。
富士山の広大な斜面を思い思いのラインで滑り降りる。
適度な斜度と緩んだ雪質が滑りやすく、爽快だ。
このために山スキーをやってきたといっても過言ではない達成感だ。

そしてあっという間に至福の時間は終わり、2500m付近の雪渓の末端部へ。
あとはザレ場と夏道を歩いて5合目駐車場に到着する。
感無量だ。

車に戻り片付けをしていると急に風と冷気が吹き込み、雨が降ってきた。
剣ヶ峰まで行っていたらこの風雨に当たり、ろくに滑られなかっただろう。
いい判断だった。

今回いろいろな条件に恵まれ、無事に富士山を滑ることができた。
富士山は斜面として難しいわけでもなく、傾斜がきついわけでもない。
パウダーが狙えるわけでもない。
それでも山スキーヤーを惹きつける特別な山だと改めて感じた。
いまでも心地よい余韻が残っている。

また来るよ!

ski ARMARDA DECLIVITY
binding Dynafit TLT Radical st
boots Dynafit TLT6 CL

みさごさんの記事はこちら。


夜明け前から5号目で準備


夜明けと共にスタート


7号目まで雪が続かない


7号目を過ぎてアイゼン&ヘルメット装着 安心感が違う


天気はまあまあ、視界良好


9号目付近、もうちょっと


少しだけ急なところも


登頂!


記念撮影


剣ヶ峰と迫力の氷瀑


みさごさんも気合い十分


お待ちかねの滑降


適度に緩んでスプレーもあがる


頂上直下のみさごさん


麓は遥か遠く


広大な吉田大沢の斜面をすべるみさごさん


吸い込まれそうだ


滑りきったら歩いて下山


無事下山完了


感無量

3月18日 利尻山スキー&ピークハント詳細版

少し前の話になるが、3/18の利尻山について。
天気予報では滞在予定の3日間の内この3/18だけが晴天かつ風が弱い予報だった。
なのでピークに立つにはこの日しかないと思っていた(3人共通の意見)。

当日は稚内で今回のメンバーとなるI氏とF氏と合流して朝一のフェリーで利尻島入り。
鴛泊港にてKさんから今回の旅の相棒ダイハツ・ネイキッドを拝借する(ありがとうございます)。
晴天だが、意外と風が強く少し不安になる。

早速登山口へ移動。
今回は前の週に偵察(?)に来ていたF氏から、利尻の北東部を流れるオチウシナイ川沿いの林道が結構奥まで除雪されているという情報があったため、ピークハントのためにオチウシナイ川からのルートを選択。
標高280m付近まで車で上がり、9:30ごろから登行開始する。
この時点では風は強いものの視界はよく、頂上が見えていた。

まずは西方向に沢を渡りながら標高を上げていく。
少し進むと雲が出てきて頂上が見えなくなる。風も強くなってきた。
それでもまだ時間も早いしと進み、標高450m付近から豊漁沢川の左股に入り沢を詰めていく。
この辺りで風もさらに強くなり、雲も下がってきて視界が悪化する。

標高1,000m付近でさらに西に尾根を越える。
このあたりで雪面もクラストし硬くなってきたのでスキーをあきらめデポし、アイゼン登行に切り替えた。
そのまま沢を詰め、地形図上の1,250mテラス(実際にはそんな地形はなかった)から尾根の北側を巻くように標高を上げる。
ここはなかなかのラッセルだった。そして視界はほとんどなくなっていた。
1,450m付近から夏道方向にトラバースしながら登り、1,500m付近で夏道(良くわからなかったけど)に合流。
夏道尾根は視界が悪いものの風が思ったより弱く登行続行。
あとは夏道尾根を登り詰め、頂上に到達。およそ6時間の登行だった。
途中で完全に氷化したブルーアイスの斜面を越える時はヒヤヒヤもんだった。

頂上も全く視界はなかったが、達成感が素晴らしい。
気温も低すぎず、風も少し弱くなっていた。

あまり時間が無いので記念撮影を済ませ早々に下山開始。
下山は氷化斜面を避け、軟らかい雪面を探しながら下るも途中でやはり氷化斜面に出くわしてしまった。
ここで悪いことに風が強くなってしまい、カッティングなどをしながら慎重に通過する。
標高1,450m付近の安全圏まで下るのに1時間以上かかった。

安全圏に入れば3人とも体力十分、ぐいぐい下りスキーを装着。
あとは滑って下るだけだ。
幸い標高を下げれば視界が開け、快適に滑降できた(ストップ雪もあったけど)。
オチウシナイ川方向にトラバースしながら登り返しもほとんどせず、あっという間に登山口へ到着。
日没前に到着。
下山後はピークを取れたことと無事に下れたこととで充実感でいっぱいだった。
これもお2人のおかげ!


フェリーで作戦会議中


朝の利尻、山頂が見えているが...


スキーデポしてアイゼン登行開始


雲中を登る


難所の1つ、夏道のルンゼ?を突破中


ルート選定中


細いルンゼに進路をとる


あとすこし!


登頂!


もう一枚登頂!


感無量のI氏


海へ向かって滑る


晴れ間を待つI氏


無事に下山


お疲れさまでした!ビールがうまい!

大雪-十勝ぐるり(DTG)まとめ

大雪-十勝ぐるり(DTG)のまとめ

大雪山-十勝連峰の縦走路コースタイム約57時間をUL装備で小屋に泊まらず歩き、ロード70kmもつなぐという(アホらしくて)誰もやったことがない(だろう)山行を完遂でき、達成感・充実感が得られた。
と同時にこの縦走路は日本アルプスに勝るとも劣らない魅力溢れた縦走路だと、再確認した。
この広大さ、自然の奥深さは本州から来てでも味わう価値があるだろう。

今回の行動時間はほぼ毎日12時間。
登山道では休憩込みでコースタイムの半分くらい。
ロードはキロ7分ぐらい。
登山道は予想以上、ロードは予想以下のできかな。

今回はPTL & TJAR の練習ということで寝ずに一昼夜で駆け抜けるトレランスタイルではなく、ビバークありのウルトラライト(UL)スタイルでの山行だった。
このULスタイルでの(使う使わないは別として)営業小屋がなく水場もほとんどない、ある意味ごまかしの利かないエリアでの山中2泊3日は初めての経験で、得られる経験は多かった。
特に補給に関しては2日目以降の行動の質・時間に多大な影響が出ることを身をもって体験できたのはよかった。
この辺りは多大に改善の余地がありそうだ。

使った道具達に関しても、こういう環境でしかわからない差や良さがわかった。
この辺りは今後「道具あれこれ」にアップしていきたい。

大雪山系の登山道はまだまだ無数にある。
新たな試みも企画中。