富士山大滑降 詳細版

5月6日にみさごさんと富士山の吉田大沢を滑ってきた。
その詳細版。

富士山滑降はこれで3回目となる。
1度目は3年前のGWで、カチカチの斜面に歯が立たず7合目付近で撤退。
2度目も3年前の5月下旬。このときは晴天に恵まれ、剣ヶ峰を踏みテレマークスキーでお釜滑降まで果たせた。

今年も雪の状態を考えると5月下旬と考えていたが、みさごさんの都合や雪の少なさからGWにチャレンジすることにした。
日程的には5/6 or 7だったが、天気予報から6日に決定。
6日の天気は11時ごろから崩れてくる予報だったので、早期決着が必須だった。
しかしながらこの時期の富士山は気温が氷点下を行き来し、斜面がカチカチに氷化しやすく早すぎても危険だ。
ということで、日の出とともに行動開始の午前5時出発とし、下山は遅くとも10時開始という設定にした。

5:10 スバルラインの5合目駐車場(標高約2300m)発、ほぼ予定通りだった。
あいにく快晴とはいかないが高曇りで視界は良好。
登山道を歩くが3年前の5月下旬より雪が少なく、歩きパートが多そうだった。

5:30ごろ 吉田登山道に合流する。雪が少なく夏道を辿ることにする。

6:30ごろ 7合目、標高2800mあたり到達。雪がつながってくるが固く、アイゼンを装着する。
登るにつれて傾斜が徐々に増してくる。
もっと息切れするかとも思ったが前日まで八ヶ岳の2000m付近で行動していたおかげか高山病の兆候はなかった。それでもゆっくり、 着実に登る。3300m付近から風も出てきていた。

9:30ごろ 吉田口登山道の頂上に到着。富士山頂は人も見当たらず自分たちだけの物だった。
山頂からお釜への崖には氷瀑がものすごい迫力で落ちている。最高地点の剣ヶ峰も見えていたが天気予報から考えたタイムリミットと、今年の残雪ではお釜滑降ができなさそうなことから下山を選択。
一通り記念撮影をして下山の準備開始。
下を見ると数名の登山者やスキーヤーが登ってきている。

ここからが本番だ。
山頂付近の雪は、ピッケルも容易に刺さらないほど固く、スキーへ装備変更する時は緊張感がある。
それでもスキーを装着し、斜面に立ってしまえばいける感じがした。
滑る斜面は障害物もなく、斜面の先には広い富士山の裾野が広がっている。

そして自分が先にドロップ。
やはり固いが太陽のおかげで斜面が緩んできている。
最初は慎重に、そして3500m付近でエッジが利いた。
ここまで下れば安全圏だ。
富士山の広大な斜面を思い思いのラインで滑り降りる。
適度な斜度と緩んだ雪質が滑りやすく、爽快だ。
このために山スキーをやってきたといっても過言ではない達成感だ。

そしてあっという間に至福の時間は終わり、2500m付近の雪渓の末端部へ。
あとはザレ場と夏道を歩いて5合目駐車場に到着する。
感無量だ。

車に戻り片付けをしていると急に風と冷気が吹き込み、雨が降ってきた。
剣ヶ峰まで行っていたらこの風雨に当たり、ろくに滑られなかっただろう。
いい判断だった。

今回いろいろな条件に恵まれ、無事に富士山を滑ることができた。
富士山は斜面として難しいわけでもなく、傾斜がきついわけでもない。
パウダーが狙えるわけでもない。
それでも山スキーヤーを惹きつける特別な山だと改めて感じた。
いまでも心地よい余韻が残っている。

また来るよ!

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みさごさんの記事はこちら。


夜明け前から5号目で準備


夜明けと共にスタート


7号目まで雪が続かない


7号目を過ぎてアイゼン&ヘルメット装着 安心感が違う


天気はまあまあ、視界良好


9号目付近、もうちょっと


少しだけ急なところも


登頂!


記念撮影


剣ヶ峰と迫力の氷瀑


みさごさんも気合い十分


お待ちかねの滑降


適度に緩んでスプレーもあがる


頂上直下のみさごさん


麓は遥か遠く


広大な吉田大沢の斜面をすべるみさごさん


吸い込まれそうだ


滑りきったら歩いて下山


無事下山完了


感無量

3月18日 利尻山スキー&ピークハント詳細版

少し前の話になるが、3/18の利尻山について。
天気予報では滞在予定の3日間の内この3/18だけが晴天かつ風が弱い予報だった。
なのでピークに立つにはこの日しかないと思っていた(3人共通の意見)。

当日は稚内で今回のメンバーとなるI氏とF氏と合流して朝一のフェリーで利尻島入り。
鴛泊港にてKさんから今回の旅の相棒ダイハツ・ネイキッドを拝借する(ありがとうございます)。
晴天だが、意外と風が強く少し不安になる。

早速登山口へ移動。
今回は前の週に偵察(?)に来ていたF氏から、利尻の北東部を流れるオチウシナイ川沿いの林道が結構奥まで除雪されているという情報があったため、ピークハントのためにオチウシナイ川からのルートを選択。
標高280m付近まで車で上がり、9:30ごろから登行開始する。
この時点では風は強いものの視界はよく、頂上が見えていた。

まずは西方向に沢を渡りながら標高を上げていく。
少し進むと雲が出てきて頂上が見えなくなる。風も強くなってきた。
それでもまだ時間も早いしと進み、標高450m付近から豊漁沢川の左股に入り沢を詰めていく。
この辺りで風もさらに強くなり、雲も下がってきて視界が悪化する。

標高1,000m付近でさらに西に尾根を越える。
このあたりで雪面もクラストし硬くなってきたのでスキーをあきらめデポし、アイゼン登行に切り替えた。
そのまま沢を詰め、地形図上の1,250mテラス(実際にはそんな地形はなかった)から尾根の北側を巻くように標高を上げる。
ここはなかなかのラッセルだった。そして視界はほとんどなくなっていた。
1,450m付近から夏道方向にトラバースしながら登り、1,500m付近で夏道(良くわからなかったけど)に合流。
夏道尾根は視界が悪いものの風が思ったより弱く登行続行。
あとは夏道尾根を登り詰め、頂上に到達。およそ6時間の登行だった。
途中で完全に氷化したブルーアイスの斜面を越える時はヒヤヒヤもんだった。

頂上も全く視界はなかったが、達成感が素晴らしい。
気温も低すぎず、風も少し弱くなっていた。

あまり時間が無いので記念撮影を済ませ早々に下山開始。
下山は氷化斜面を避け、軟らかい雪面を探しながら下るも途中でやはり氷化斜面に出くわしてしまった。
ここで悪いことに風が強くなってしまい、カッティングなどをしながら慎重に通過する。
標高1,450m付近の安全圏まで下るのに1時間以上かかった。

安全圏に入れば3人とも体力十分、ぐいぐい下りスキーを装着。
あとは滑って下るだけだ。
幸い標高を下げれば視界が開け、快適に滑降できた(ストップ雪もあったけど)。
オチウシナイ川方向にトラバースしながら登り返しもほとんどせず、あっという間に登山口へ到着。
日没前に到着。
下山後はピークを取れたことと無事に下れたこととで充実感でいっぱいだった。
これもお2人のおかげ!


フェリーで作戦会議中


朝の利尻、山頂が見えているが...


スキーデポしてアイゼン登行開始


雲中を登る


難所の1つ、夏道のルンゼ?を突破中


ルート選定中


細いルンゼに進路をとる


あとすこし!


登頂!


もう一枚登頂!


感無量のI氏


海へ向かって滑る


晴れ間を待つI氏


無事に下山


お疲れさまでした!ビールがうまい!

大雪-十勝ぐるり(DTG)まとめ

大雪-十勝ぐるり(DTG)のまとめ

大雪山-十勝連峰の縦走路コースタイム約57時間をUL装備で小屋に泊まらず歩き、ロード70kmもつなぐという(アホらしくて)誰もやったことがない(だろう)山行を完遂でき、達成感・充実感が得られた。
と同時にこの縦走路は日本アルプスに勝るとも劣らない魅力溢れた縦走路だと、再確認した。
この広大さ、自然の奥深さは本州から来てでも味わう価値があるだろう。

今回の行動時間はほぼ毎日12時間。
登山道では休憩込みでコースタイムの半分くらい。
ロードはキロ7分ぐらい。
登山道は予想以上、ロードは予想以下のできかな。

今回はPTL & TJAR の練習ということで寝ずに一昼夜で駆け抜けるトレランスタイルではなく、ビバークありのウルトラライト(UL)スタイルでの山行だった。
このULスタイルでの(使う使わないは別として)営業小屋がなく水場もほとんどない、ある意味ごまかしの利かないエリアでの山中2泊3日は初めての経験で、得られる経験は多かった。
特に補給に関しては2日目以降の行動の質・時間に多大な影響が出ることを身をもって体験できたのはよかった。
この辺りは多大に改善の余地がありそうだ。

使った道具達に関しても、こういう環境でしかわからない差や良さがわかった。
この辺りは今後「道具あれこれ」にアップしていきたい。

大雪山系の登山道はまだまだ無数にある。
新たな試みも企画中。



大雪-十勝ぐるり(DTG)3日目

大雪-十勝ぐるり(DTG)3日目、最終日

2日目の夜は早く寝たし、早く降りたいので3時前に行動開始するつもりだった。
目を覚ますとまだ1時過ぎだったが、ぼちぼち準備開始する。
2日目は燃料と塩分不足を感じていたので味噌煮込みうどんとアルファ米のエビピラフをしっかりと食べて、まだ暗い2時半すぎに出発。


朝御飯。見えないけどBSRのバーナーはトラブルなし


しっかり食べたお陰かすっかり元気で暗いうちに美瑛富士をあっさり越える。
美瑛岳も問題なく登りきり、十勝岳に向かう途中で夜が明けた。
御来光!という感じではなかったけど、朝焼けが美しい。


美瑛岳の証拠写真。Silvaのクロクトレイル、すばらしく明るくて見やすい。


朝焼けのオプタテシケ山とはるか彼方のトムラウシ


美瑛岳から十勝岳への縦走路

美瑛岳~十勝岳の砂礫地帯は大好きなコースで異空間のような荒涼とした台地と空のコントラストがたまらない、走りだしたくなる。


十勝岳の砂礫地帯

十勝岳には5時半頃に到着。
誰もいない。
100名山からの景色を独り占め。
もっとゆっくりしたかったが、先はまだ長い。
少しだけ休んで先に進む。


十勝岳の証拠写真、超逆光。汗


十勝岳から富良野岳方面を望む。まだまだ遠い

上ホロ避難小屋では水を汲む予定だったが、残念ながらわずかに濁っていて断念し、先に進む。

上ホロに到着した段階で6時半だった。
お腹がすいてのども渇いてきたこの時、十勝岳温泉のカミホロ荘でやっている朝食バイキングに行こうと決意する。
受付は8:30まで。
コースタイムは約5時間+ロード1キロ。
がんばればいける!
スイッチが入りここから先は激走する。
でもコース短縮はせず、富良野岳もちゃんと登った。


富良野岳でもやっぱり逆光


富良野岳から来た山々を振り返る


十勝岳温泉に下山

カミホロ荘には8:20頃に到着して思わずガッツポーズ。
大雪-十勝の縦走を達成したことより、朝食バイキングに間に合ったことの方がこの瞬間はうれしかった。笑
トランスでもご飯のためならがんばれたなーと思いだし1人でニヤニヤした。


あと2回転食べました。

朝食バイキングで満足するまで食べて、あとは最後の下り基調のロード31kmだ。
初日で歩いたこととトランスの最終日のイメージと暑さから、不安しかなかった。
走り出すとやはり暑い。木陰もほとんどない。
白銀荘や白金温泉で飲み物を補給しながら15kmぐらいまでは順調に進むがが、その後は足のむくみや足裏の痛みが出てきてしまった。
スピードを緩めようかとも思ったが、尊敬するNさんの「どうせ痛むのなら、早く終わらせた方がいい」という名言を思いだし、キロ6分前後をなんとか維持する。
が、結局は暑さにやられて残り8キロの自販機でコーラを飲んでからペースダウン。
残り4キロからは暑さのあまり水をかぶりつつの歩きが混ざり3時間半ほどかかって美瑛の道の駅到着。
充実した山行に達成感もひとしおだ。


美瑛の道の駅にて


3日間行動した後の足裏。擦りむけ、まめなし。プロテクトJ1+RxLソックスの組合せは大正解

この日の行程はCT約12時間+ロード32km。

3日目のトラブル&反省点
・暑さ対策不足。サングラス、日焼けどめなど持つべきだった。
・むくみ対策。水と塩分のマネジメント不足か。
・平地のロードを歩いちゃダメだろ。


世間は海の日、富良野はラベンダーが最盛期

大雪-十勝ぐるり(DTG)2日目

大雪-十勝ぐるり(DTG)2日目

夜中の雨音で目を覚ました。
まだ寝てすぐの21時頃だ。
風もかなり吹いていて、シェルターがバタついていた。
しかし、雨風はほぼ完全にしのげている(吹き流し部分からわずかに入ってくる)。
雨の日は酸欠が心配なストックシェルターより快適だ。

シェルターはしっかり張れていたようで問題なかったので、そのまま寝る。
予定の3時に目を覚ますと、まだ小雨が降っていた。
そのせいもあってちょっとだけぐずぐずして準備開始し、4時半には準備完了。

出発する頃には雨がやんでいて快適だった。
高根ヶ原で日の出を迎えるが、残念ながらご来光という感じではなかった。

記憶ではハイマツの藪だらけだった忠別-五色間は刈り払われていて覚悟していた藪こぎもなく順調にトムラウシに到着する。

トムラウシ手前の湧水で水を補給し、いざ大雪-十勝の縦走路へ。
次のキレイな水が取れる美瑛富士まではCT14時間以上。
しかも初見のルートだ。
当然その間に小屋などなく、エスケープルートもほとんどない。
トムラウシから遥かにかすむオプタテシケへの長大な縦走路はまさに大雪-十勝縦走の核心部と言えるだろう。

この縦走路は歩いている人がほとんどいない(4人しかすれ違ってない)割にはほどよく整備されていて、ルートが不安なところはどこにもない。
ただヒグマの痕跡(!)や水場がないなどの不安は少々あった。

二ツ池から見るオプタテシケは壁のようで、大雪-十勝縦走路のラスボスにふさわしい。
ここでは切り札のショッツ投入し乗り越えた。
カフェイン入りショッツはほんとに効いた!

オプタのあとは緩やかな縦走路を美瑛富士避難小屋まで進むのみ。
水がちょうど尽きる頃に到着。
次のキャンプ指定地の上ホロ避難小屋までは3時間ぐらいだが、お腹もすいたし、美瑛富士の雪渓は水も豊富だしここでビバークを決めた。


この日の行動はCT約24時間分。
避難小屋前で夕陽や星空を堪能しつつ就寝。
言うことなし。

2日目のトラブルと反省点
・予想以上によい水場がなかった。初日のろ過器破損が痛い。
・塩分、カロリーのマネジメント不足で後半はぐだぐだだった。


花畑とかすむトムラウシ


ロックガーデン


トムラウシの証拠写真


遥かに続く稜線


オプタテシケ山頂


オプタテシケ山の証拠写真


夕陽がうつくしいー