PTL2017 ゴール後

これで最後。

ゴールゲートをくぐった後は仲間たちから改めて祝福を受ける。
自身は2度目のゴールとなるが、今回ほど苦しいレース展開はしばらく経験していなかったので素直に感動した。
前回のPTLでは最後の最後に長く厳しいトレイルが待っていたので、ゴールしてもやられた感があったが、今回は新鮮な達成感があった。
また、前回はなかったゴールでの出迎えも本当にうれしかった。

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フィニッシュ直後

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チームメイトと完走を祝う

特派員MさんとS選手がシャンパンを用意してくれていたが、人が多いゴールゲート周辺でシャンパンファイトはできる雰囲気でもなかった。笑
ありがたく飲むことにして、まずはビールをいただき、完走ベストを受け取る。
今回のベストは(物理的な)重みがあった。
その後は、ゴール前から話していた、自分が何度も行っているシャモニーのお気に入りハンバーガーショップへ仲間たちと移動。
このハンバーガーショップはPTLルートの目の前を通っているので後続の選手たちの出迎えをできるという利点もあった。

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差し入れのビールで乾杯

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上手い!

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出迎えてくれたみんなと

注文し、ハンバーガーを待っているとちりめんじゃこがゴール間近に迫ってきていた。
急いで店先でお出迎え、すると元気いっぱいでやってきた。
ほんとうにチームワークの良い3人で、日本人初の女性完走者が誕生するのも当然だと思った。
再会を祝福し、お互いの健闘を讃える。
表彰式での再会を約束し、ちりめんじゃこは目前に迫ったゴールへと向かっていった。

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いつでも元気なちりめんじゃこ

待ちに待っていたボリュームたっぷりのハンバーガーとビールは一口目はとても美味しかった。。。
が、腹部の調子はいまいちであまり食べられない。汗
なんとか完食したが、O選手はみなぎる食欲で自分よりもボリューミーなハンバーガーを平然と平らげていた。

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ハンバーガーショップにて

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本当に美味しいハンバーガー。日本にも出す店ほしい

店から出ると、今度はY選手がやってきた。
Y選手は2014年の初完走に加えて今回で4回目の完走。
さすがだ。

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Y選手たちと

表彰式まではしばらく時間がある。
一度宿に戻ってシャワーを交代で浴びて、再度街に繰りだす。

そして表彰式へ。
各レースの表彰が終わり、最後にPTLの表彰が始まった。
完走した選手たちが次々とカウベルを受け取り、表彰台に上がっていく。
自分たちもカウベルを受け取り、表彰台へ。
多くの人たちが完走を祝福してくれた。
この景色を、2人に見せたかった。。。
ちりめんじゃこと合流して表彰台は一層盛り上がる。
いつまでも続くかのような歓喜の輪。
それも終わりがきた。
最後に記念撮影をして表彰台から降りた。

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表彰台に上がるHokkaido Yeti

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表彰台でカウベルを鳴らす

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ちりめんじゃこと一緒に

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表彰式が終わったあと、表彰台を独り?占め

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仲間たちとカウベルを持って

表彰式後は北海道の仲間たちとちりめんじゃこと一緒に慰労会だ。
ここでもO選手は豪快に食べていたが、自分はどんどん調子が悪化し、申し訳ないが途中退席させてもらおうとまで考えた。汗

解散し、なんとか宿までたどり着いたがあとはぐったりだった。
軽く食休みのつもりが朝まで眠りこけ、翌日の片付けもほとんど手伝うことができないほど調子が悪かった。
皆さんの協力もあり、片付けをなんとかして宿をチェックアウトし帰国の途へ。
移動の時間も常に調子は悪く、羽田に到着したときは本当にほっとした。

偶然帰国便が一緒だったちりめんじゃこのメンバーと羽田空港近くの温泉にて慰労会のつづきを行い、翌朝解散した。
お祭りのようなもので、終わりはあっけなくずっと一緒だったみんなとの別れはあっという間だった。
その後、心身ともに癒されに中標津の北根室ランチウェイに遊びに行ったのだがそれ別の話。

今回のHokkaido Yetiとちりめんじゃこの完走には本当に大きな意義があったと思っている。

過去、数々の日本人選手達がPTLの壁に跳ね返されてきた。
その壁をようやく破ったのが2014年のチーム三馬力の初完走。
三馬力のメンバーは全員がトルデジアン完走など海外レースでも実績十分なエリート選手たちだった。
その次が、2015年のTJAR2014チーム。
(自分で言うのなんだが)過酷な1週間にも及ぶ山岳レースを完走した猛者集団だ。

そして、その次に続いたのが今回のHokkaido Yetiとちりめんじゃこだ。
今までの完走者と比べて実力はともかく少なくとも実績ではかなり落ちるメンバー、しかも女子選手が挑戦し完走を果たしたということは、日本人選手に一気に門戸が開けたのではないだろうか。
また、その完走者がトレイルランナーの多い大都市圏からではなく、地方の北海道と四国から出た、というのも非常に興味深いところだ。
今回の完走を見て、実際に(2015の時は聞かれなかった)いつかPTLに挑戦してみたい、という声が聞こえてくるようになった。
PTLはトレイルランレースとはかなり趣向が違ったチャレンジイベントだ。
多くのトレイルランナーに広い視野を持って挑戦してほしいと思う。

このHokkaido Yetiの発起人として、完走請負人として、そして自分の北海道で育ったトレイルランナーとしての役目を果たせた。
そして、役目は終わったとも言える。
チームメイトのO選手とI選手が、これから北海道の仲間たちをいろんな所に引っ張り出して、いろんな挑戦を支えてくれるのではないかと勝手に期待している。

最後になりますが、我々Hokkaido Yetiの挑戦を応援していただき、本当にありがとうございました。
少しでも安くTシャツを作りたいと思い、20枚も集まれば万々歳と思って募集したTシャツがまさか100枚を越える方々に買っていただけて、本当に応援され、期待されてるのだな実感しました。
レース前後も多くの皆さんに激励・祝福のメッセージをいただきました。
全てに返信することはできませんでしたが、すべて読み力にさせていただきました。
また、出場するにあたり多くの方々、企業にご支援・ご協力賜りました。
改めてこの場でも御礼申し上げます。
今回のHokkaido Yetiの挑戦を見て応援してくださった方に少しでも勇気や希望を与えることができれば幸いです。

また、長々とかかってしまったこのレポに付き合ってくださった読者の皆さま、本当にありがとうございました。
これからもたまに遊びに来てくださいね。

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#山と道 #アールエル #秀岳荘 #SILVA #GARMIN #北根室ランチウェイ #Rond #SPROUT

PTL2017  7日目(9/3)

ようやくゴールまで。。。
もう2ヶ月も経ってしまった。

就寝態勢に入ったもののテントに風が吹き込むとコットの下を通って寒い。
何回か目を覚ましては毛布を追加したり掛けなおしたり包まったりして休む。
脚の回復にも脳の回復にも十分な休憩を取ることができた。

目を覚ましてから準備開始。
ちりめんじゃこも到着して仮眠もすませていたようで情報交換しながら準備。
出発制限時刻ギリギリまで休憩していたのでテントも撤収にかかっていた。

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再会を喜ぶ

再度のルート変更により最後の難関、Col des Rognes(2686m)がカットになっていたので時間としては余裕がある。
オーガナイザーは積雪で道が不明瞭だからなるべく他のチームと一緒に行くように言っていた。
そこでちりめんじゃこと一緒に夜10時前に出発した。

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元気いっぱいのちりめんじゃこと一緒に出発

ルート変更によって次のMont Jolyが最後のピークかつ2,500m越えの高所だ。
歩き出してすぐに積雪と降雪によりルートが不明瞭になる。
足跡らしきものは多数見つかるが、慎重にルートの目視とGPSトラックを分担して進む。
緩やかな登りからはっきりとした登りに変わったころにちりめんじゃこと別れて先行する展開となった。
チームとしては調子がよさそうで、それからもいくつかのチームをパスしながら進む。
次第に降雪に加えてガスも出てきて視界が悪くなるが、尾根上ルートを進んでいく。
夜間で視界の悪い尾根ルートは、崖がどこまで続いているのか見えず怯みそうにもなるが、かまわず進んでいくとMont Jolyの頂上を直下でトラバースして抜けたようで下りになった。
しばらくはまだ登り切ったとは思っておらず混乱し、GPSを何回か確認したが合っているようでそのまま進むとスキー用のゴンドラ駅のような場所に出て一安心。
まだ積雪も風もあるので立ち止まらず先へ。

スキー場の芝をどんどん下っていくと次第にガスも晴れ積雪も消えて暖かくなってくる。
街の灯りも見えた。
集中力を保ったまま下り続けると街へ出た。
街へ出るとほっとしたのか2人のペースが一気に下がってしまったので町のベンチで小休憩することにした。
が、この街は風が強く冷たい風が吹いていてあまり良い休憩ができなかった。

休憩を終わらせ、街を出てすぐにルートをロストした。
道が入り組んでいる方がナビが難しく、仕方がないのだが50mほど正規ルートからずれて斜面の上にいるようだった。
戻るもの面倒なので斜面を下ると2mほどの段差があってしばらく躊躇した。
が、今更戻るのも面倒だし、正規の道が見えていたのでまず自分から飛び降りると難なく成功。
次にI選手を自分が支えつ下ろし、最後にO選手が降りるときに油断からか勢いが付きすぎて転倒。
とっさに支えようとしたみんなで斜面を少し転がる羽目になった。汗
I選手が腰を打ったほかは大きなけががなくホッと一息だ。

これで目が覚めた。。。ように思えたがあまりペースは上がらずなんとか最終エイドのLe Champelに到着。
Le Champelでは先着したY選手が休憩していた。
このまま出発するとゴールが明け方近くになってしまいそうだったので時間を調整し1時間ほど休憩することにした。
自分は胃腸の調子がまた悪くなってきていてCol du Joly以降はほとんど食べられていなかったがここでもすりおろしたリンゴと飲み物ぐらいしか口にする気にならなかった。
があと、たったの数時間だ。ここまで来た道のりを考えれば耐えられるだろう。
エイドの床の端にミニマリストパッドを敷き、脚を上げつつ目を閉じた。

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最後のエイドにて

あまり眠れなかったような気がするが、休憩時間が終わり行動開始。
ちりめんじゃこも測ったかのように到着した。
ちりめんじゃこもY選手ももう少し休憩してから出発するようでシャモニーでも再開を誓い出発した。

Le Champelからはあとたったの800mほどの登りと1000mの下りが待っているだけだ。
ゆるく長い登りが続くが足取りは軽やかだった。
徐々に空が明るんでくるが、ガスが出たり消えたりとあまり安定しない天気で視界もいまいちだった。
吊り橋を渡り、モンブラントラムウェイを横切って200mほどのトラバース気味の登りを終えたころ、ガスが晴れ一気に視界が広がった。
後はLes Houchesの街へ向かって下り、シャモニーを目指すのみ。
下りも3人そろって快調そのものでここでも複数のチームをパスし、止まることなくLes Houchesの街へ到着した。

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つり橋を渡る

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モンブラントラムウェイの駅

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ご褒美、モンブランが見えた!

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眼下に見えるシャモニーの街

ここで山岳パートは終わり、あとはロードとトレイルを走ればシャモニーだ。
着替えて、一通り準備をしてからシャモニーを目指す。
この道はUTMBの最初のパートを逆走しながら進むので、少し解説しながら進む。
下りと平地は走って、登りは歩きだ。
最後の1時間、ゴールを惜しむようにいろんな話をしながら歩くのは至福の時間だった。

シャモニー直前の噴水で身なりを整え、いよいよシャモニーへ。
今回で一番良い天気で、シャモニーとモンブランが祝福してくれているようだった。

街のはずれでずっとサポートしてくれていた特派員Mさん、S選手とUTMBを完走した北海道の強豪選手Y選手夫妻が出迎えてくれた。

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出待ちしてくれているS選手

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シャモニーの町はずれに到着

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モンブランをバックにシャモニーへ凱旋

ここからはウイニングロードだ。
すでにゴールした選手やテラスで食事を楽しむ観光客から祝福を受けつつ、ゴールゲートに向かって歩く。
たった1キロほどだったが本当に幸せな時間だった。

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シャモニーの街をゴールに向かって歩く

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足取り軽い

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祝福を受けつつ歩く至福の時間

そしてゴールゲートに到着。
一つの山旅が終わった。

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ゴールゲートへ

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PTL2017の山旅が終わった。。。

つづく

PTL2017  6日目(9/2)

夜中にものすごいお腹の張りで目を覚ました。
今までこんなに張った経験はない。
おどろいてトイレに直行したがでたのはガスのみ。
そして大量に出た後張りは少しおさまったようだった。
ホッとして時計を見るとまだ2時間ほどしか経過しておらずまだあと2時間は寝られるはずだった。
もう一度仮眠所に移動し仮眠する。

2時間後、やはりお腹の張りで目を覚ました。
ガスターは胃酸をガスに変えて中和し胃酸過多を防ぐようなので多少ガスが出るのは仕方がないのだろう。
この時はガスターを飲んで体を動かしていないからかと思っていた。
ドロップバッグの場所に移動し準備開始。
特派員MさんやS選手もまだ待っていてくれて、談笑しながら準備する。
どうやら外はかなり寒いらしい(氷点下に行くか行かないか)。
そしてもう一つの日本人チーム、なでしこジャポンはまだ到着していないようだった。
自分たちは余裕を持っていたが、それでも制限時間は迫りつつある。
かなり心配になるがこちらも行くしかない。
念入りにルートを確認(変更があったので余計に)してから準備を終えて真っ暗な中を出発する。

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バタバタと準備中。笑

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足裏にはしっかりとJ1を塗布

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千葉のスカイランナーからの差し入れをここで注入!

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準備完了

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手にはハンドライトクラルスXT2Cを装着

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念入りにルートを確認中

歩き出してしばらくは舗装路沿いのトレイルだったが、舗装路から離れると踏み跡程度のトレイルになった。
何回かロストしながらも進み、歩き出して2時間もたつと雪が降ってきた。
それでもさらっと積もるくらいで道が分からなくなるほどでもなく、かえってトレイルが明瞭に見えて問題なく進むことができた。
が、かなり効率が悪い区間であまり進めないまま夜明けを迎えることになった。

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夜の雪。トレイルが見やすく歩きやすかった

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夜明け。澄んだ空気が気持ちいい

夜明け頃には雪もやみ、晴天が見えていて足元もはっきりしている。
俄然速度を上げて一つの小さなコルを越えて、もう一つの大きなコル、Col des Chavannesに到達。
Col des Chavannesでは真正面に雪化粧をしたモンブランがどっしりと居座っておりしばし見惚れる。
が、その晴れ間も一瞬で気が付いたら雲に覆われ、そのままガスに巻かれてしまった。

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Col des Chavannesにて。左後ろがモンブラン

ガスに巻かれた下りで日本人選手のY選手が追いついてきた。
踏み跡も不明瞭でなので確認しつつ歩いていると、Y選手のチームはルートが分かっているのか確信しているのかどんどん進んでいきあっという間に見えなくなった。

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峠の下り

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微妙なトラバース

一度下ってからはトラバース気味に進み、UTMBの舞台となっているCol de la Seigne、セーニュ峠に到着した。
これでフランスに戻ってきた。
ほんの数時間前にはUTMBの選手が通過していたこの峠にはUTMBのルートマーカーがまだ残されており、ボランティアスタッフがマーカーを回収していた。
コース変更によりUTMBのルートを逆走し600mほどくだったところにある次の小屋Chalet-Refuge des Mottetsを目指す。
下りの途中で雨が降り出してきた。
が、小屋まではもうすぐだ、と思い先を急いだ。

小屋らしき地点には複数の建物があり、どこへ行けばよいのかしばらく迷ったが、先行していたY選手の荷物を見つけて小屋へ入った。
Y選手は余裕でビールを飲んで豪快に食事していた。
Chalet-Refuge des Mottetsも小綺麗で快適そうな小屋で食事を頼むとまずは豆のスープが出て、その後大量のソーセージのスープとカレーライス?を出してくれた。
熱々のスープは一口目はとても美味しかったが、飲み続けていると塩からさが気になってきて食が進まなくなる。
そもそもとても食べきれる量ではなく、塩味が嫌になったのは塩分補給は十分の証拠だと思い、結構な量を残してしまった。
Y選手たちは先に出発し、我々も出発しようというところで入れ替わりにちりめんじゃこが到着する。
大量のスープのことや食事チケットが使えることを伝え、先に出発した。

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まずは豆のスープ

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特盛りのカレーライス?と

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ソーセージのスープ(柄はスプーンではなくお玉)

しばらくロードの下りを歩いていると雨がやみ、またしても晴天が見えた。
今後の晴天期待しつつ800mの登りにかかる。
ここの登りはかなり調子がよく、脚が前に出た。
チームメイトもちゃんとついてきてくれているのでそのままどんどん登り、久しぶりに見かける何チームかを抜かしつつ進む。
が、またもや雨が降ってきたことと、自分の腹の調子がまた悪化してしまいややペースダウンした。

そのまま登っていると雨は雪に変わった。
それも結構な降雪量で、どんどん雪は積もってきている。
が、自分たちはますます元気いっぱいだった。
Yetiが雪でリタイヤなんてあり得ないのだ。
次第にガスが出てきて吹雪になったが気温は低くなかったので気にせずどんどん進んでいるといつの間にかCol de la Croix du Bonhommeに到達。
このメンバーは本当に頼もしい。

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降雪で加速

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元気いっぱいのYeti

ガスで視界もないのでとどまることなく下りにかかる。
と、結構な登山者が登ってきている。
どうやら人気ルートのようで、コルの近くに立派な小屋もあったのでそこまでは行くのだろう。
雪でも半袖短パンに近い服装の人も割といて、文化の違いを感じた。

下りは慎重に。
下っているとガスは抜けて雪もやんだ。
そのまま坦々と下り、本日最後の登りにかかる。
たった300mほどの登りだったが傾斜が緩く長く感じた。
疲れも出てきて早く次のエイド、Col du Jolyに着きたかった。
コルを越えて少しのトラバースを経てようやくエイドCol du Jolyに到着。
夕暮れ前に到着できてよかった。

ここでしっかり補給と仮眠を、と思い色々食べようとするが、このエイドは標高2000mの地点に大型テントが張ってあるエイドで寒い。
そしてもらったお湯もぬるく、食が進まなかった。
カレーメシを戻して食べようと思ったがお湯がぬるすぎてルーが溶けずそのまま齧ったら気持ち悪くなってしまった。。。
ここから先のMont Jolyは雪とのこと、そしてさらにルートが変更になり最後の山岳パートがカットされることになった。
これで時間的にはさらに余裕ができ、このままいくと夜明け前にゴールになりそうだった。
そこで時間を逆算してこのエイドでゆっくりと仮眠することを提案する。
が、提案した時間はこのエイドの閉まる時間を過ぎていたようで(特派員Mの指摘で発覚)、疲労のせいか少し錯乱していたようだ。。。笑
一通り補給し、仮眠しようとするがテントの下から風が吹き込み寒い。
設置してあるコットを選び、大量の毛布を下に敷いたりかけたりして就寝態勢に入る。

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到着して補給中。顔がむくんでるなあ

PTL2017 5日目後半(9/1)

またまた間が空いてしまった。汗

Refuge de Ruitorを出発してしばらくはほとんど登りのないトラバースだ。
小屋でしっかりと寝ていたI選手も元気いっぱい、天気も良く気分よく歩いてた。
自分はというと、食事もしっかりと食べられたので(胃薬は飲んでいたが)大丈夫だろうと、気楽に考えていた。
が、歩き出して一時間もしないうちに今度はものすごい膨満感に襲われる。
食べたものが胃から下に降りていないようだ。
ただ、吐き気はない。
我慢して進んでいたが、とうとうお腹が張りすぎて沢がある場所でチームメイトに先に行ってもらい吐くことにした。
(吐くのも試行錯誤があり、ここでは書けないようなノウハウを得た。笑)
吐いてみると、食べた直後だというのに固形物はほとんどなく胃液のようなものしか出なかった。
勘違いしていたようでどうやら胃は動いているようだ。
これは胃酸過多か?と思いメンバーと合流してその話をすると、ガスターが効くのではないかという話になった。
自分はパンシロン派(?)でガスターは持ち合わせていなかった(飲んだこともなかった)が、O選手はガスターを持っているらしく分けてもらってすぐに飲んだ。
するとしばらくするとげっぷとおならがたびたび出るようになり、お腹の張りはおさまっていった。
おならが出るときは胃腸の調子がいい時、と思っていたので気分も相当楽になった。

そうこうしているうちにCol du Retourに差し掛かる。
ここはPTL2015で下りだった場所でもっと湿っていて長かったような気がしていたがあっさりと通過。

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Col du Retourへの登り。見た目よりきつくなかった

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天気良く景色はすばらしい

コルからは一度下る谷と登り返すスキー場の最上部、Col de la Traversetteがはっきりと見えていた。
谷への標高差は400m程度とたいしたことはなく、楽に降りる。

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登り返しが見えている

降りて一段落したところで熱を持ってしまった足裏をアイシングし、Col de la Traversetteへ登り返す。

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アイシング中

登り返しでは道が見えているのにGPSトラックログが踏み跡のような直登ルートを選んでいるため困惑しながら登り、これまたあっさりと登り切った。
Col de la Traversetteまでくれば最後のライフベース、Ancien Hospice du Petit Saint-Bernardまではもうすぐだ。
気温はぐっと下がってきたがまだ日も高くルートもはっきりしている。
なつかしのPetit Saint-Bernardへは思ったより簡単に到着することができた。
PTL2015ではPetit Saint-BernardからMorgexではかなり消耗した記憶があったのに。。。

特派員MさんやS選手たちの出迎えがあるかと思いきや、まだ到着していなかったようでとりあえず食事場所へ移動する。
その間に確認すると次のルートも積雪でまた変更があったようだ。
食事を待っていると特派員MさんやS選手が合流。
Ancien Hospice du Petit Saint-Bernardは広いホテルのような作りになっていて、みんなと同じテーブルに座り前回も食べたとても美味しいウサギ肉料理をいただく。

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ウサギ肉、鶏肉に似て美味

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食事中、顔がむくんでいる

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食事を済ませて作戦会議中

一通り食事がすんだ頃にちりめんじゃこが到着。
相席して一緒に今後の作戦会議。
時間にかなり余裕が出てきたことでゴールタイム(日中にゴールしたい)も意識しだした。
計算するとだいぶゆっくりと休んでも問題なさそうだったし胃腸の調子もよくなりつつあるので、応援してくれるとしばし談笑しつつビールを少しだけ口にした。
S選手が差し入れしてくれた生ハムとチーズ、それにビールの組み合わせは最高で本当に楽しいひと時を過ごすことができたと思う。
3時間ほどゆっくり休んでから、仮眠部屋にむかう。
仮眠も4時間と設定。
あと1日半がんばれば、シャモニーに帰還できると思いながら就寝した。

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いつでも元気なちりめんじゃこ

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一緒に作戦会議?談笑中

PTL2017 5日目前半(9/1)

PTLの続き(週一ペースになってしまった。汗)
5日目は長文になったので前後半に分割。
今回は元気だったし天気も良かったので写真多め

3時間の仮眠を終え、起きてドロップバッグ受け取りまたMorgexのエイドに戻る。
エイドにはHokkaido Yeti特派員のMさんに加えてTDSに出場していたSさんもやってきていた。
なでしこジャポンもMorgexに到着していた。
チームメイトとサポートを加えた5人でわいわいしながら準備&食事をとる。
といってもほとんど食べられない。汗
が、少しだけでも補給できた&寝たおかげか胃腸以外の体の調子はよく、むしろ充実しているような気がした。
そして、またまたルート変更があったようで今年の最大の難所と思っていたが回避されて時間的にもかなり短縮できそうだ。
完走が近づいてきている。
が、胃腸の調子はまだもつのかわからない。
もしMorgexを出発して、やはりダメだったら自分だけ引き返すことも念頭に入れた。

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食べながら(自分は食べてない)準備中

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準備完了

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気合を入れて出発

22時頃にみんなに応援されながら出発する。
ほぼ同時にちりめんじゃこも出発した。

夜のMorgexの街を抜け、トレイルに入る。
そのころにはちりめんじゃこに先行してすすんだ。
脚の調子は悪くない。むしろ前日がスローペースだったので良いぐらいだった。
そして腹の調子もまだ持ちそうだ。
次の関門までは行けそうだ、行く。
決意して進む。

十分な休憩をとれたからか、気が楽になったからか、かなり順調にすすめた。
天気も上々だった。
比較的長い林道歩き、急な登りでPas d'Ameranを越えた。

Pas d'Ameranを越えて下りにかかると急に雨が降り出してきた。
そしてかなり寒い。
まだ天候は安定していないようだ。
たまらず合羽を着こんで進む。
Lac de pierre Rougeまで下ったところあたりではしっかりとした雨となり、ガレ場の岩も濡れて歩きにくくなっていた。
そしてPTL2015の記憶がよみがえる。
このあたりの区間は逆にMorgexまで下る区間だったが、3本の指に入る嫌な区間だった。
はっきりとしない夜間のガレ場トレイルはとても効率が悪くなかなかすすまない。
雨もひどくなってくる。
チームの気力も減退気味だった。
Lac d'Arpyに下るころには雨もやんでいたが、チームメイトに眠気も出てきていたので登り返しの前に15分の仮眠(ごろ寝)をとった。

仮眠後、行動を開始するとすぐにちりめんじゃこが追いついてきた。
相変わらず元気でこちらも元気をもらう。
が、登り返しが始まってすぐにちりめんじゃこも仮眠するようでまた離れてしまった。

さしたる苦労もなく、Col de la Croixを越え長いトラバースに入る。
長いトラバース中に夜が明けた。
天気も良くなっており気分も晴れやかだ。
振り返るとモンブランが美しい。
テンションがあがり気分よく歩き、PTL2015でもエイドだったトルデジアンの舞台にもなっているRifugio Albert Deffeyesへ到着する。

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夜が明けた

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夜が明けると素晴らし景色だった

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振り返るとモンブランが美しい

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気持ちよく歩く

Rifugio Albert Deffeyesの外は非常に寒く、駆け込むように中に入る。
小屋は記憶の通りの小さいながらも快適で、随所にトルデジアンのことが紹介されいた。
ここで食事を頼む。
やっと固形物をしかも残さずに食べることができた。
本当にうれしい気持ちだった。
これでようやくリセットしてこれからは快調に進めるだろうと思っていた。

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Rifugio Albert Deffeyesの紙ナプキンはトルデジアンのプロフィールになっている

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久々に固形物をしっかりと食べた

ゆっくりと食事をとり、小屋を後にする。
この後はしばらくPTL2015のルートを逆走することになる。
記憶の通りのルートを歩くというのは安心感があるし、脚も快調だ。
ここがPTL2017でもっとも調子がいいパートのひとつだった。
が、I選手の集中力が続いておらず調子がよくなさそうだ。
かなり眠いのだろう、顔にも出ていた。
でも、天気がいい日中に仮眠は効率が悪すぎる。
本人もまだ進む気だったので遠慮なく進む。

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Rifugio Albert Deffeyesを出てすぐの景色。幻想的だ

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沢にかかる小橋を渡る

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花畑と廃墟。トレイルランナーが走って登っていた

記憶の通り、湖のほとりを歩きCol du Petitをなんなく越える。
だが、I選手はかなり寝むたそうだった。
このあたりの景色はすばらしく、一般ハイカーも多い。
下りも快調だ、記憶通りなら小屋もすぐのはず、気軽に考えていたら急に鼻血が出て焦った。
これは高山病とは関係なく、アルプスの乾燥した気候が原因だろう。
沢で血を洗い、先に進む。
谷まで下りると記憶の通り廃墟のような石造りの集落、La Sassièreがすぐに目に入ってきた。
ここはPTL2015でもとても天気が良く足をアイシングしたところで、ドラクエの街と勝手に命名したところだ。
とても懐かしい感じがした。
ここから歩いてすぐに、エイドのRefuge du Ruitorに到着した。

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湖のほとりを歩く

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天気が良く、景色も素晴らしい

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懐かしのドラクエの村

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ドラクエの村に向かって歩く

ここでも食事にしようと思うと、I選手は食べずに寝たいという。
もちろん取れる理由はないのでO選手と一緒に食事をとる。
ここでもしっかりと食事を完食し、胃腸は完全回復か?と思っていた。
40分ほど食事休憩し出発。
入れちがいにちりめんじゃこが到着。
まだ元気そうだ。
エールを交わして別れる。

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ここでもちゃんと食べれた!

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ちりめんじゃこ到着

後半に続く