PTL6日目(8/29)

予定通り朝3時に目を覚ます。
相部屋なのですぐに荷物を持ち、部屋の外へ出る。
準備をしてしばらくすると、2人とも出てきた。
先に準備ができたので、みんなの分も水を補給して外で待つ。
外は比較的暖かく、またも晴れていた。
CCCの選手がまだちらほら走っていて、エイドはあっちだとかがんばれとか声をかけた。
しかし、この時間に走っている選手はほぼアウトのようで、もうやめるという人が何人か続いたので、がんばれは自粛した。
でもみんなかっこいいよ。

程なくみんながそろい出発する。

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出発前に1枚

次の目的地は11km先の「Marécottes」でD+850。
順当に行けば4時間かからずに着くだろう。
ただ、後半部分のトレイルが地形図に載っておらず、不安になる。

少しだけ車道を歩き、すぐにトレイルに入る。
わかりやすいきれいなトレイルだ。
しばらく歩き、問題の後半部分に差し掛かるも、うれしいことにきれいなトレイルが続いていた。
ただし、GPSのトラックログは斜面下方に20mぐらいずれているようだったが、誤差だろうとそのまま歩く。
夜が明けるころにかわいい集落にたどり着いた。
ここからはちゃんとした道がありそうだったので一安心で、水場で休憩ついでに給水する。

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集落で小休止

この集落から「Marécottes」まではいったん下って川を渡り登れば着く。
道は林道に変わっておりこちらの気も少し緩んだ。
ここでサコさんが仕事(前職)のきわどーい話をはじめ、そこから一気に仕事や家庭から人生設計までの世間話に移行する。
そんなくだらない話をしながら、かわいい駅舎や集落を過ぎ、「Marécottes」へ8時過ぎに到着。

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かわいい駅舎

「Marécottes」は2つの車庫を利用したエイドで予想外に無料で食事を提供してくれるエイドだった。
日の当たる場所にテーブルも広げてあり快適そのもの。
1つは仮眠所におり2チームが寝ていたが、ベッドで寝れるほうが快適そうで、昨夜の選択は正しかったねーなどとしゃべっていた。
次の「Refuge du vieux Emosson」までは23kmもあり、難所といわれる「Luisin」D+1600mを越える必要がある。
途中にオフィシャルではない小屋があるようだったが、食事できるかわからない。
そんな場面でのせっかくの補給なのでたくさん食べさせてもらった。
みんなで役割分担していたのでamatchが3人分のパンやチョコなどを皿に盛っていると「取りすぎだ」「60人分の食事なんだから食べ過ぎるな」などお叱りを受けるが「3人分なんですー」というと笑って許してくれた。
それでも日本人は体が小さいくせに大食いだなって言われた。

「Marécottes」はロープウェイ下駅で先には「La Creusaz」という上駅がある。
そこに水場やトイレもあるはずだと、水は少なめで9時前に出発した。
この時点で9番手ぐらいまで浮上していた。

「La Creusaz」まではロープウェイの下道と車道でとても気楽だ。
いままで行動中に抜かれることはめったになかったのでこのまま仮眠せずに行けば1桁着順でフィニッシュできるかなーと、欲目がでてくる(実際にはもっと前からでていたけど)。
ここで、順位なんかに一番興味なさそうだったマイペースのトニーが「俺達って暴れられてるのかな?」と口にした。
すごく意外で「なになに?気になるの?」と聞くとやっぱり少しは気になると言っていた。
そういえばトニーはTJARの最終日でも「目に見えた選手は抜く、レースだから」と言っていたのを思い出した。
ここからサコさんも混じって
「暴れてるよー、ほぼ(序盤のミスコースのせいで)最下位からほとんど抜かれずに来てる」
「東洋人が珍しいのもあるから、みんなにインパクト与えてるよ」
「この位置にいるなら10番以内、できれば8番を目指したい」
などと話しながら歩いた。

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ロープウェイの下道

そんな話をしているうちに「La Creusaz」に到着する。
「La Creusaz」のレストランでトイレを借り、水を補給して出発する。
ここから登山道にかかるが、もうD+1000mしかなく割りと近くに「Luisin」が見えた。
「1000mの登りなんてすぐだよー。」なんて気楽に歩く。
日差しが強いが標高と風のおかげか暑さはそれほどでもない。
途中で大学生?の10名弱の登山客を抜くがみな半袖短パンだった。
そこから日本の登山の「長袖長ズボン文化」について議論が始まる。
自分達トレイルランナーやファストパッカーはまだ異端で山に入ると登山者から服装について苦言を受けることがあるが、本場のアルプスでも暑い時は素直に半袖短パンが主流だ。
もちろん擦り傷や日焼け対策で長袖長ズボンを否定するわけではないが、熱中症のリスクを考えたら暑い時の半袖短パンは否定されるべきものではないと思う。
場合に応じて自分で選択すればいい。
なんて話をしながら、核心部まではいたって順調に進む。

残りの標高差400mは確かに難所といわれるだけあり、落ちたら助からないであろう崖を見ながらのトラバースや長い鎖場などが連続し緊張する場面もあった。
しかし、天気もよく疲労もあまりなく、そこまで厳しいものではなかった。
途中でMtchannelのゆうじんさん似のスタッフさんがウェアラブルカメラを構えて待っていた。
この「ゆうじんさん」は3日目の「Refuge Deffeyes」で先の道の危険箇所を教えてくれた人で、こういう場所に来てくれる熟練スタッフさんなんだなあと思った。
トニーやサコさんが登っている間にインタビューを受け支離滅裂な英語で受け答えした。汗

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第一鎖場、ここから先が核心部

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第一鎖場を抜けて頂上が見える

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第二鎖場

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ペンキを頼りに登る

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なかなかスリリングだが、まだ一般登山道レベル?

そんなに苦労なく、「Luisin」山頂に12時半ごろ到着。
結構多くの登山者が山頂でくつろいでいた。
景色は当然のように良い。
写真を撮って名残惜しいが先に進む。

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「Luisin」山頂でくつろぐトニーとサコさん

次の目的地となる「Emaney」小屋へは900mの下りだ。
道はしっかりとしていて、迷うところもない。

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「Luisin」からの下り

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結構下る

トニーは少し足が痛そうだったがそれでも坦々と進んで大きな問題もなく「Emaney」小屋へ到着する。
先行する2チームが休憩していた。
トニーが食事ができるか聞いてくれたが、提供できないようだったのでお湯をもらいカレーメシを食べた。

休憩中にGONTEXのテープについてサコさんが登山客から質問を受けていた。
GONTEXのヒョウ柄テープはどこに行っても注目の的だ。
陽気な登山客とサコさんはてきとーな英語でしゃべって大笑いしていた。

てきぱきと準備を済ませ、30分ほどで出発する。
ここで8番手に浮上したと思う。
次の目的地は8km先の「Emosson」湖畔だ。
D+600mの登りと同じだけ下る。
もはやD+600mの登りは慣れたもので、やや暑さにうだるが順調そのもの。
坦々と進み、「Emosson」湖畔に到着する。

「Emosson」湖畔ではまたもKさんがワインを飲みつつ?優雅に待っていてくれた。
最後の山の「Mont Buet」には鎖場とかもあって楽しいらしいよー、なんて気楽な情報ももらえた。
ありがたいことです。
日本人のSさんは2時間ほど遅れてすすんでいるらしい。
次の山小屋「Rufuge du Vieux Emosson」まではわずかに3km、約1時間半とのことだったので、売店でアイスとコーラのみ購入して歩きながら食べ飲みすることにした。
何も考えずに買ってみるとアイスとコーラのセットで1000円だった。美味しかったけど、、、たっかいなあー。

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「Emosson」湖畔にて(Kさん撮影)

「Emosson」湖畔を少し歩き200mほどの登りで「Rufuge du Vieux Emosson」だ。
この区間はトレッキングを楽しんでいる人が多いようで、多くの人とすれ違った。
並行する車道から小屋までが見えていて、車道で行かせてくれれば簡単なのに、トレイルは結構な大回りをしていた。
見えているのになかなか着かないので思ったより疲れてしまった。
日が傾く19時過ぎに「Rufuge du Vieux Emosson」に到着する。

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「Rufuge du Vieux Emosson」への登り。沢沿いを登る

小屋では1チームが仮眠しているようだった。
食事を取りすぐに出発するつもりで20時出発の予定で準備を始める。
暖かいのでテラスのテーブルを大きく使わせてもらって準備はとてもスムーズに進んだ。
が、なかなか食事が出てこない。
食事がこないので20時出発は無理だなーなんて話しているうちに後続チームが続々と到着してきた。
その中にはいつの間に抜いたのか「Prayon」以来の「西田さん」や3人組の男女パーティなどもいた。
やっときたメインはなんとステーキ!
待った甲斐があったととても美味しくいただいた。
デザートもあり、とてもすばらしい食事だった。

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最後の難所を前にくつろぐ

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ここで絶品のステーキ!

いよいよ最後の山、「Mont Buet」に向けて出発する。
その前に、到着しているチームに挨拶をした。
みなこれからすぐに出発すると「寝ないのか!?クレイジーだ」と言いつつ握手しながらエールを送ってくれた。
みんな仲間だ、シャモニーで会おう!

そして20時30分頃に最後の30kmに向けて出発した。

ここまでの行動 16時間 34km D+3700m

続く
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